昨日、次号の表紙の撮影を行った。発売前の雑誌の話はできないため、抽象的な話になってしまう事をご容赦願いたい。しかし、トップクリエイターと一緒に仕事をする機会に恵まれ、得た感性や感覚の話をしたい。

わたし自身、編集長という仕事柄クリエイティブに関わることも多い。書店営業やライティング、さまざまな雑務も一通り体験したからこそ、クリエイターの仕事に触れている時、もっとも自分らしく仕事に向き合えていると改めて感じる。

わたし自身がクリエイティブを作ることもあるが、編集者としてトップクリエイターに依頼をするときには余程のことがない限りNGは出さない。作品を起用するのではなく、彼ら彼女らが持っている感性を起用させてもらっている感覚に近い。わたしには見えないモノを見て。わたしには表現できないモノを表現してくれる。それを編集者がまとめる。そんなチームの組み方だ。

今回撮影協力いただいたのは、世界的にも知名度のあるクリエイティブチーム。打ち合わせで話をしている時からワクワクした。お互いがお互いの技術にリスペクトがあった。撮影後、初対面でありながらも先方のカメラマンとは、グータッチで撮影が終わった。良いモノが撮れて、良いモノが造られる未来に期待して自然と出たものなのだろう。

 Iolite創刊から、Ioliteらしさを表現するためにわたし自身の感性を磨く必要があると感じている。世界トップクラスの感性や技術を学び、Ioliteに注いでいきたいと思う。

Iolite 編集長 FOCUS

グラデーションであること

Ioliteの編集部において、文章を書く上でさまざまなレギュレーションがあるが、中でも「Web3.0」をこの表記で統一する決まりがある。Web3.0という概念を広めたとされる、ギャビン・ウッド氏のブログに綴った文書での表記。並びに、日本の経済産業省やデジタル庁等の公文書の表記が、Web3.0であることからこの表記を使用するとしている。

もう一つの意図として、Web3.0が「Web2.0」の延長線上にあるということを暗に表現したかった。私たちは次世代のテクノロジーを読者の皆様にお届けするメディアであることから、限りなくWeb3.0に近い題材を扱うこともあれば、Web2.0とWeb3.0の間、「Web2.5」というようなグラデーションになっている領域を扱うこともある。

Web3.0が宇宙からポッと現れた全くあたらしいテクノロジーというわけではなく、Web2.0のアップグレードのように捉えてもらえると、Ioliteを違和感なく読んでいただけると思っている。

今年はWeb3.0領域のイベントも多く開かれる。最近では「マスアダプション」という言葉が業界のスローガンのように、以前にも増して頻繁に使われるようになってきたが、昨年とはイベントの雰囲気も変わってきた。さまざまなイベントに参加させていただく過程で、Web3.0側が私たちの生活に歩み寄ってきているような雰囲気を感じている。

豊島区をWeb3.0のハブに——大塚駅を舞台にした大型フェス「TOKYO OTSUKA NFT FES」イベントレポート

[Iolite記事]
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