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アプトスのハッシュパレット買収と重要なトピック

アプトスのハッシュパレット買収。HBOのドキュメンタリー「Money Electric」が、ビットコインの開発者の1人であるピーター・トッド氏をサトシ・ナカモトであると主張したこと。日本の金融庁が、自己管理型ウォレットが暗号資産交換業の範囲に含まれないとする決定を発表したことなど、先週は粒揃いのトピックがいくつかみられた週だった。

自己管理ウォレットの金融庁の見解に関する話題には後ほど触れるとして、CoinDesk Japanの吉田世博氏への独占インタビューには、経緯やSNS上であがる疑問点等を単刀直入にインタビューしていて、日本国内チェーンの海外チェーンによる買収は初めてのことである本件の状況把握に役立つ良い記事だったのでぜひみていただきたい。

要点をまとめれば、チェーン統合に関する詳細が発表される前に、ハッシュパレットの主要株主の変更を発表した理由は、適時開示事項の変更時の対応としてJVCEAの規則に則ったものであったということ。そして、税金面でユーザーへの影響が小さくなるタイミングで引き換えを開始するとしたこと。日本の法規制を鑑みて、ブロックチェーンゲームの開発という方法をとったものの、チェーンのTVLを十分に拡大できるレベルの新規流入を作り出すまでには至らなかったとしていた。国内IEO第一号案件を手がけたGameFiからの撤退は残念だ。

八木編集長FOCUS

課題も多いが進展もある

10月8日、自己管理型ウォレットであるメタマスク(Metamask)やファントム(Phantom)などのサービスが、暗号資産(仮想通貨)交換業に該当しないとの判断をくだした。これにより、自己管理型のウォレットを提供する企業及び個人は、日本の暗号資産交換業者としての登録義務がないということになる。自己管理型のウォレットを開発する側にとっては、この見解が明確化されたことによってあらたに事業を展開しやすくなるところは良いところだろう。

一方で、暗号資産交換業者は引き続き厳格な規制を受け、ユーザーの資産を保護するために一定の基準を満たす必要がある。これにより、仮に国内のユーザーのなかで自己管理型ウォレットの利用が広がり、規制の枠外で行われる取引や資産管理が増えた場合、どのような棲み分けでユーザーから認識されるのかは注目の要素だろう。

もちろん、日本においては暗号資産同士の交換は課税対象。自己管理型ウォレット内でのスワップも、課税対象と認められるので、今回の金融庁の見解は事業者にとって過度な規制が避けられた、という認識で良いだろう。

金融庁、自己管理型ウォレットは「暗号資産交換業に該当しない」と判断

[Iolite記事]
金融庁、自己管理型ウォレットは「暗号資産交換業に該当しない」と判断


アプトス(Aptos)とは?

アプトスは、元Meta(旧Facebook)のDiemプロジェクトに関わっていた技術者たちによって設立されたブロックチェーンプロジェクトです。Diemの開発が中止された後、その技術を基にして新たに構築されたもので、特にトランザクション処理速度やセキュリティに優れているとされます。プログラミング言語Moveを採用し、より安全かつ効率的にスマートコントラクトを実行できる特徴があります。

ハッシュパレット(Hashpalette)とは?

ハッシュパレットは、日本初のIEOプロジェクトを成功させたことで知られるブロックチェーン企業です。NFT(ノンファンジブルトークン)プラットフォーム「パレット(Palette)」を運営し、主にデジタルアートやエンターテイメントの分野で活用されるNFTの取引や発行をサポートしていました。