仮想通貨(暗号資産)のラップドビットコイン(WBTC) とは?仕組みや将来性・購入方法を徹底解説
2024.11.01
仮想通貨(暗号資産)は、非常に多くの種類が存在し、それぞれが多様な機能を持っています。 一方で、機能以外にも資産価値についてユニークな特性を持ったコインも存在します。 たとえば、ステーブルコインといって 自身の価値を実際の法定通貨にゆだねているコインの存在 です。
ステーブルコインは米ドルやユーロ、そして日本円などの法定通貨と同じ価値で取引されるコインのことで、 今も多くの取引所で取引が行われています。 今回紹介するラップドビットコイン(WBTC)は、その中でも、さらにユニークな特徴を持ったコイン です。どういった特徴を持つのかについて解説しますので、ぜひ注目してみてください。
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仮想通貨(暗号資産)のラップドビットコイン(WBTC) とは?
2019年4月にローンチされたラップドビットコイン(WBTC)は、 時価総額ランキングで上位20位以内に入る有力なコイン として知られています。特徴的な機能を持つコインやコミュニティが充実しており、その理由として挙げられるのが次の点です。
- ビットコイン(BTC)と価値が連動する
- DeFi・仮想通貨業界の主要な企業・組織が参画
これらについてみていきましょう。
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ビットコイン(BTC)と価値が連動する
ラップドビットコイン(WBTC)は、ビットコイン(BTC)と価値が連動しています。 その価値はビットコイン(BTC)とまったく同じ価値です。価値が連動するコインをステーブルコインといいますが、一般的なステーブルコインとは異なり、 米ドルやユーロといった法定通貨と価値が連動するのではなく、仮想通貨(暗号資産)と価値が連動する点で大きく異なります。 価値が連動するため、たとえばビットコイン(BTC)の価値が高まればラップドビットコイン(WBTC)の価値も高まり、 一方でその価値が暴落すれば、ラップドビットコイン(WBTC)の価値も大きく損なわれます。
しかし、ビットコイン(BTC)は価値も高く、しかも比較的価値も安定しているため、ラップドビットコイン(WBTC)は価値も高いのも事実です。 仮想通貨(BTC)の時価総額ランキングでトップ20以内に入る有力なアルトコインとしての側面も持っています。 自身の価値をビットコイン(BTC)へゆだねることによって、高い価値を獲得 しました。
さらに仮想通貨の発行可能上限数についても上限が設定されておらず、ビットコイン(BTC)が発行される限り、いくらでも発行できるようになっています。 1WBTC=1BTCを目標価格として設定されていることから、常に連動が行われている仮想通貨(暗号資産)です。
DeFi・仮想通貨業界の主要な企業・組織が参画
様々なブロックチェーンプロジェクトには必ず支援する組織や団体、個人が存在します。それは、ラップドビットコイン(WBTC)も例外ではありません。 実際、支援する団体や組織は多く、中には有力な企業もブロックチェーンのプロジェクトに参画しています。 主な企業や組織を以下に紹介しましょう。
- BitGo:米国の有力デジタル資産信託会社
- Kyber Network:仮想通貨の送金や決済を便利にする、ブロックチェーン上の分散型取引所(DEX)を開発・運営している組織
- Set:DeFiにおける資産管理会社など
多くの人が知るような企業ではありませんが、ラップドビットコイン (WBTC)のコミュニティにはDeFi(分散型金融)や仮想通貨業界の有力な企業や有名な組織が多く参画 しています。
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ラップドビットコイン(WBTC)の仕組み
ラップドビットコイン(WBTC)の仕組みついてみていきましょう。ラップドビットコイン(WBTC)は具体的に次のような仕組みがあります。
- セキュリティ関係の企画を適応
- ビットコインを保有したまま運用
- ビットコインが取り扱いやすくなる
これらについて、どのようなものか解説します。
セキュリティ関係の規格を適応
まず、ラップドビットコイン(WBTC)はビットコインの規格ではなく、イーサリアムの規格であるECR-20に準拠したシステムを採用しています。 この規格を利用して、受信、鋳造、燃焼が行われます。
まず、受信はラップドビットコイン(WBTC)とビットコイン(BTC)の交換を言います。 具体的には取引所でそれらのコインを交換する際、不特定多数のユーザーと交換するのではなく、 マネー・ローンダリングを防ぐための本人確認作業の規格であるKYC/AML認証 で行われます。認証を受けて問題ないユーザーと判断されたら交換が成立する仕組みです。
次に鋳造とはマイニングを意味します。これは取引所などのマーチャントが要求した段階で発行元のカストディアンが ラップドビットコイン(WBTC)を送付する仕組みです。一般的な通貨のように高性能なマイニングマシンでマイニングを行うことはありません。
最後が燃焼です。これは、カストディアンが預かっているビットコイン(BTC)が取引所などのマーチャントへ送られる代わりに ラップドビットコイン(WBTC)がマーチャントから差し引かれる流れです。差し引かれたものは破棄されます。
ビットコインを保有したまま運用
ラップドビットコイン(WBTC)はあくまでカストディアンにビットコイン(BTC)を預ける形で利用する通貨です。 つまりビットコイン(BTC)を保有したまま運用できるのが特徴です。
ラップドビットコイン(WBTC)は分散型金融で資産運用として利用できるコインであるものの、 ビットコイン(BTC)自体は分散型金融で運用しにくい特徴があります。 これは、汎用性の高いイーサリアム(ETH)による規格ではないからです。
一方、ラップドビットコイン(WBTC)は汎用性の高いイーサリアム(ETH)の規格となっているため、 様々なコインとブロックチェーンを用いて分散型金融による投資がしやすい特徴があります。 ビットコイン(BTC)を分散型金融などで運用したいといったケースに役立つ仕組みです。
ビットコインが取り扱いやすくなる
ラップドビットコイン(WBTC)は冒頭でもお話しした通り、ビットコイン(BTC)とほとんど同じ価値を持つ通貨です。 そのため、あたかもイーサリアム(ETH)の機能を持ったビットコイン(BTC)のように利用できます。 汎用性に弱点を持つビットコイン(BTC)を補完する意味でもメリットが大きなコインといえるでしょう。
ラップドビットコイン(WBTC)が注目されている理由
ラップドビットコイン(WBTC)は、新しいコインでありながら自由度の高さから急激に価値を高めているコインでもあります。 つまり、注目されている仮想通貨(暗号資産)です。ここではなぜ注目されているのかについて、次の点が挙げられます。
- DeFi空間の全体的な流動性と機能性を高める
- ビットコイン保有者に新たな機会を創出する
これらについて確認していきましょう。
DeFi空間の全体的な流動性と機能性を高める
ラップドビットコイン(WBTC)は、ビットコイン(BTC)の資産をDeFi空間に持ち込むきっかけになることが期待されています。 ビットコイン(BTC)と同じ価値を持つ特徴からイーサリアムで構築されている 分散型金融の世界にビットコイン(BTC)の資金が流れ込む可能性を秘めている からです。
これによって分散型金融の市場規模が拡大し、さらに取引も活発になることで分散型金融の成長が期待できます。
ビットコイン保有者に新たな機会を創出する
ビットコイン(BTC)の資産運用といえば、いたずらに他の仮想通貨(暗号資産)と交換することなく、ただ保有するのが基本でした。 しかし、ラップドビットコイン(WBTC)に交換することで、 イーサリアムプラットフォーム上に資産を預け、利息などの資産運用の期待 もできます。
ある程度利息がたまったら、ラップドビットコイン(WBTC)をビットコイン(BTC)に戻すことで長期保有していた利益と利息とが合わさり、 大きな運用益を得られる可能性も出てきます。
ラップドビットコイン(WBTC)における将来性
分散型金融で注目されているラップドビットコイン(WBTC)について、その将来性について解説します。
加えて現在ラップドビットコイン(WBTC)が抱えている懸念についても紹介しましょう。
ビットコイン(BTC)に依存
ラップドビットコイン(WBTC)はビットコイン(BTC)に価値を依存しています。そのため、価値はすべてビットコイン(BTC)にゆだねられています。 言い換えれば、その将来性についてもビットコイン(BTC)に左右されるといっても過言ではありません。 自身の持つプロジェクトではなく、他のコインにその将来性もゆだねられているのです。
通貨としての信頼性
ラップドビットコイン(WBTC)のようなステーブルコインは、その通貨が存在意義を失ったとき、価値を失います。 ステーブルコイン自体は現状ある程度信頼されており、世界で流通しています。
しかし、そういったことが未来永劫続く保証はありません。ある日突然価値を失うことも十分考えられるのです。 そういったリスクがあることも知っておく必要があるでしょう。
ラップドビットコイン(WBTC)が抱える懸念
ラップドビットコイン(WBTC)が抱える懸念は、独自のブロックチェーンを持たないことや代わりが出てくる可能性があるということです。 独自のブロックチェーンを持っていないため、おおもとのイーサリアム(ETH)で何かが起こった際にトラブルが波及する恐れがあります。 それ以上に懸念されるのが代わりのコインが登場することです。
あくまでラ ップドビットコイン(WBTC)は、ERC-20準拠のDeFiでビットコイン(BTC)を利用する存在 です。つまり、代わりになればどんなコインでも良いといえます。
そのような背景から、代替となるコインが登場した時、ラップドビットコイン(WBTC)はどうなるか懸念される点でもあります。
ラップドビットコイン(WBTC)の買い方
懸念はあるものの、ラップドビットコイン(WBTC)は利便性が高く、分散型金融の可能性を広げる期待もされています。 最後に購入方法について解説しましょう。
国内取引所で購入可能
ステーブルコインは、国内で購入しにくいものも多くありますが、 ラップドビットコイン(WBTC)は国内取引所で購入できます。 これはメリットでもあり、日本でも身近な通貨といえます。 仮想通貨(暗号資産)を初めて扱う方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
【初心者必見】仮想通貨(暗号資産)の始め方を分かりやすく徹底解説
国内取引所でアカウント作成
取り扱いを行っている国内の取引所を探し、そこでアカウントを作成します。 すべて日本語なので手続きもサクサクできるでしょう。
法定通貨を入金
アカウントを作ったら口座に現金を入金します。国内取引所なので法定通貨は日本円で入金可能です。
取引所からラップドビットコイン(WBTC)を購入
取引所からラップドビットコイン(WBTC)を購入します。取引所によって操作は異なりますが、コインを選択して購入をクリックし、 購入金額を指定、日本円で購入しましょう。
これで購入完了です。多くのメジャーなコインと同じように簡単な手続きで購入できるステーブルコインといえるでしょう。
まとめ
ラップドビットコイン(WBTC)はビットコイン(BTC)と価値を連動するユニークなステーブルコインです。 さらに機能面においてはイーサリアム(ETH)に準拠した規格を採用している特徴があります。 法定通貨と価値を連動する一般的なステーブルコインとは一線を画したラップドビットコイン(WBTC)は、 将来性がある反面、懸念点もあり、それらについて知っておくことも重要です。
一方で国内取引所でも購入できるメリットがあり、入手性の高いコインでもあります。 発行にはビットコイン(BTC)が求められるものの、利用すればビットコイン(BTC)を手放さなくとも運用できる魅力もあります。
今回紹介した特徴を知って、ラップドビットコイン(WBTC)を国内取引所で購入してみましょう。 きっと、その利便性の高さに魅力を感じるはずです。