今週のビットコイン

今週のビットコイン

ビットコインの今後1週間の分析と見通しをまとめています。先週のマーケットの振り返りや、今週の経済イベントについても注目ポイントを明らかにして、トレード戦略の組み立てをサポートしています。

ビットコイン週間レポート|8万ドル割れ、バイナンス流出後の需給と米中間選挙・雇用統計に注目

2026.11.02

免責事項(投資助言ではありません)

本記事は、ビットコイン(BTC)に関する情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買・投資行動を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が非常に大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家へご相談ください。

また、記事内で扱う価格見通しは、将来の価格を保証するものではありません。「当たる/外れる」ではなく、想定レンジと前提条件(何が起きたら強気・弱気に傾くか)を整理する材料として活用してください。

今週の結論

今週のビットコイン(BTC)は、8万ドル割れからの持ち直しが続くかを、バイナンスの資産流出後の需給と、米国の政治・経済イベントの両面から見極める局面です。取引所の出金機能が安定し、追加の流出や信用不安が広がらず、米ハイテク株の売りが落ち着けば、相場の立て直しを支える条件になります。一方、出金再開に伴う資金流出や株安が続く場合には、下値を試すリスクが残ります。

特に注目するのは、米中間選挙と10月の米雇用統計です。先週は米国の堅調な成長とインフレ圧力が確認されており、雇用・賃金の強さが追加利上げへの警戒を強めるかが重要になります。BTCの底堅さは悪材料の大きさだけで判断せず、イベント通過後の金利・ドル・株式と、暗号資産市場の実際の資金移動を確かめたいところです。

先週の振り返り

先週(2026年10月26日〜11月1日)のBTCは、8万ドルを巡る攻防から週半ばに8万1,000ドル台へ持ち直す場面があったものの、その後は再び下落しました。米ハイテク企業の決算を受けたリスク回避に、バイナンスのセキュリティー問題が重なり、週後半は8万ドルを下回る展開となりました。以下の価格は米ドル建ての報道時点の参考値であり、統一した取引所の週間高値・安値・終値を示すものではありません。日時は日本時間を基準としています。

出典:CoinDesk:FOMC前後のBTC市場、crypto.news:週後半のBTC・株式市場

金利据え置きでも、インフレ再加速への警戒は残る

日本時間10月29日未明に公表されたFOMCの結果は、政策金利の誘導目標を3.75〜4.00%に据え置くものでした。ただし、投票は10対2に分かれ、反対した2人は0.25ポイントの利上げを主張しました。据え置きは追加引き締めの可能性が消えたことを意味せず、12月会合を考えるうえでも、その後の物価・雇用データが重要な状態です。

同29日夜に発表された米国の2026年7〜9月期実質GDP速報値は、前期比年率3.4%増と、4〜6月期の2.2%増から加速しました。投資や個人消費などが成長を支え、AI関連設備投資の強さも報じられています。一方、同時に公表された9月のPCE価格指数は前年比3.6%、前月比0.5%上昇し、前月比では8月の0.3%から加速しました。食品・エネルギーを除くコアは前年比3.1%、前月比0.3%です。

これらは、景気の底堅さと物価上昇圧力が併存していることを示します。BTCへの影響は一方向ではありませんが、追加利上げの織り込みを通じて金利やドルが上昇するなら、資金調達環境やリスク選好の面から重荷になり得ます。FOMC直後にBTCが8万1,000ドル前後を保ったことと、その後の下落は分けて捉える必要があります。

出典:FRB:10月FOMC声明、BEA:7〜9月期GDP速報値、BEA:9月個人所得・個人消費支出、AP:米GDPとAI投資

AI投資の拡大が、収益への不安と株式市場の売りにつながる

先週のもう一つの焦点は、AIへの巨額投資を企業収益で回収できるかという問題でした。米国現地時間10月28日のアルファベット、29日のアマゾンなどの決算を経て、投資負担と利益成長への懸念が再び意識されました。米国現地時間30日のナスダック総合指数は約2.8%、S&P500は約2.0%下落し、週末にかけてハイテク株を中心に売りが広がりました。

AI投資は米国の成長を支える一方で、企業にとっては資金負担でもあります。この違いが、強いGDPと弱いハイテク株が同時に現れた背景の一つと考えられます。BTCもリスクを取る資金の動向に左右されるため、株式市場の不安定さは上値を抑える材料になり得ます。ただし、同じ週に暗号資産固有の問題も起きており、BTCの下落すべてを株安だけで説明することはできません。

出典:Yahoo Finance:10月30日の米国株式市場、Amazon:2026年7〜9月期決算説明会

バイナンスの資産流出で、焦点は価格から取引所への信頼にも広がる

バイナンスによると、日本時間10月30日午前5時5分ごろ、同社のホットウォレットで不正出金が発生し、約63億ドル相当の暗号資産が流出しました。報道では同30日にBTCが7万7,646ドル、ETHが2,238.76ドルまで下落したとされています。これらは報道時点の到達価格で、週間安値を確定する数値ではありません。ハイテク株安と金融引き締めへの警戒が重なるなかで、取引所の安全性への不安が加わった形です。

同社は損失を利用者に転嫁せず、自社で負担する方針を示しました。11月1日の更新では、影響額の約95%を補填したと説明するとともに、同日午後の出金の段階的再開を案内しています。これは同社の公表内容であり、補填額と盗難資産の回収額は区別する必要があります。また、再開の案内だけで、すべての通貨・ネットワークの正常化が確認できたわけではありません。

価格下落の大きさだけを見て、影響が限定的だったと結論づけるのは早計です。出金再開後に利用者の資金がどの程度流出するか、準備資産の裏付けを確認できるか、他の事業者へ信用不安が広がらないかが、相場の持ち直しを判断する材料になります。

出典:Binance:セキュリティー事案更新第2報、Binance:11月1日の復旧状況更新、crypto.news:BTC・ETHの下落

今週の経済イベント

対象は2026年11月2日(月)〜6日(金)、時刻は日本時間です。米国の夏時間は11月1日に終了し、米東部標準時との時差は14時間になります。米国の午前10時発表は日本時間では翌日0時となるため、表の日付も翌日にそろえています。重要度はBTC市場への波及を考慮した本記事の評価です。

月日曜日日本時間国経済イベント重要度
1102月18:00ユーロ圏製造業PMI確報値 10月★★★☆☆
1102月23:45米国S&P Global製造業PMI確報値 10月★★★☆☆
1103火00:00米国ISM製造業景気指数 10月(現地11月2日)★★★★☆
1103〜04火〜水州により異なる米国中間選挙(現地11月3日投票、日本時間4日に開票が本格化)★★★★★
1104水00:00米国JOLTS求人件数 9月(現地11月3日)★★★★☆
1104水00:00米国製造業受注・出荷・在庫の総合報告 9月(耐久財受注改定を含む、現地11月3日)★★★☆☆
1104水10:45中国S&P Globalサービス業PMI 10月★★★☆☆
1104水19:00ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値 10月★★★★☆
1104水22:15米国ADP全米雇用報告 10月★★★★☆
1104水22:30米国貿易収支 9月★★★☆☆
1104水23:45米国S&P Globalサービス業PMI確報値 10月★★★☆☆
1105木00:00米国ISMサービス業景気指数 10月(現地11月4日)★★★★☆
1105木19:00ユーロ圏生産者物価指数(PPI)9月★★★☆☆
1105木21:00英国イングランド銀行 政策金利・金融政策報告公表★★★★☆
1105木22:30米国新規失業保険申請件数 10月31日終了週★★★☆☆
1105木22:30米国労働生産性・単位労働コスト速報値 7〜9月期★★★☆☆
1106金09:30日本S&P Globalサービス業PMI確報値 10月★★☆☆☆
1106金22:30米国雇用統計 10月(非農業部門雇用者数・失業率・平均時給)★★★★★
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週末への持ち越し材料として、ミシガン大学消費者信頼感指数11月速報値は日本時間11月7日(土)0時の予定です。また、植田和男日銀総裁のIMFでの講演は、日銀の予定では日本時間11月7日(土)、現地時間11月6日となっています。

出典:ニューヨーク連銀:11月経済指標カレンダー、米労働統計局:11月発表予定、米国勢調査局:経済指標予定、S&P Global:PMI発表予定、ISM:公表日程、Eurostat:HICP次回発表日、Eurostat:PPI次回発表日、イングランド銀行:公表予定、米連邦選挙委員会:選挙日程、日本銀行:講演予定。日程は2026年11月2日確認時点。変更される場合があります。

注目のイベント

今週は、米中間選挙を通じた政策の見通しと、経済指標を通じた金融政策の見通しが交差します。選挙や指標の第一報だけで判断せず、金利・ドル・株式の反応まで確認することが重要です。

米中間選挙は、議会構成と政策実現の見通しを確認

米国現地時間11月3日の中間選挙では、上下両院の議席構成と、その後の政策運営の見通しが焦点です。暗号資産に関連する法整備だけでなく、税制や財政政策がどの程度進みやすくなるかも、投資家の期待を左右し得ます。日本時間4日に開票が本格化しますが、接戦では全体像がすぐに固まらない可能性があります。

BTCへの波及は、規制の予見可能性を通じた資金流入期待と、財政・金利を通じた経路の両方を考える必要があります。制度整備への期待が高まっても、金利上昇が同時に進めば、その効果が相殺される場合があります。結果の確定が進み政策の方向性が明確になることは安心材料ですが、結果を巡る不透明感が長引き、株安やドル高が重なる場合は慎重な見方が必要です。

出典:米連邦選挙委員会:2026年選挙日程。政策・相場への波及経路は本記事の分析です。

ISM景況指数は、景気の強さと物価圧力を分けて読む

日本時間11月3日0時のISM製造業景気指数と、5日0時のISMサービス業景気指数では、総合指数に加え、新規受注・雇用・価格関連の項目を確認します。先週はGDPの強さとPCEの上昇が示されており、需要の拡大が続いているか、企業の価格負担が強まっているかが論点です。

景気が底堅く、価格関連の項目が落ち着く組み合わせなら、企業収益への期待を保ちつつ追加引き締めへの警戒を和らげる可能性があります。反対に、景況感が強く価格も上昇する場合は、金利・ドルを通じてBTCの重荷になり得ます。指数の低下も、物価圧力の緩和なのか、需要の急減なのかによって評価が変わるため、単純に「弱い数字ならBTCに追い風」とは捉えないことが大切です。

出典:ISM:発表予定。結果に応じた市場への影響は本記事の分析です。

雇用統計は、雇用者数・失業率・賃金と過去分の改定を総合評価

日本時間11月6日22時30分の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の増減、失業率、平均時給に加え、過去の雇用者数の改定が重要です。それに先立つJOLTSやADPは雇用環境を探る材料ですが、調査対象や方法が異なるため、雇用統計の結果をそのまま予測するものではありません。

先週のインフレ指標を踏まえると、雇用と賃金が市場予想を上回る場合は、追加利上げへの警戒が強まりやすくなります。その際に米金利とドルが上昇し、株式が下落するなら、BTCにも下押し圧力が及ぶ可能性があります。一方、雇用が急減せずに賃金上昇率が落ち着くなら、物価と景気の両面で安心感につながり得ます。雇用の急激な悪化では景気後退への不安が優勢になる場合もあり、数値と市場の受け止めを合わせて判断したいところです。

出典:米労働統計局:雇用関連統計の発表予定。結果に応じた市場への影響は本記事の分析です。

今後の見通し

先週の下落は、金融引き締めへの警戒、AI投資の収益性への不安、取引所のセキュリティー問題が重なった局面でした。このため、今後の持ち直しを判断するには、価格の反発だけでなく、どの懸念が実際に和らいだのかを確認する必要があります。

上昇を支える条件は、バイナンスの出金機能が安定して準備資産の裏付けに対する信頼が回復すること、米ハイテク株の売りが落ち着くこと、そして米指標が景気の底堅さと物価圧力の緩和を両立することです。これらが重なれば、8万ドルを回復した後も売りに押されず推移できるかが、相場の立て直しを見る手がかりになります。8万ドルは直近の攻防の目安であり、上昇を保証する水準ではありません。

反対に、出金再開後の資金流出が続く、他の事業者にも不安が波及する、あるいは強い賃金・物価関連データを受けて金利が上昇する場合には、再び下値を試す可能性があります。選挙結果の不透明さとハイテク株安が同時に続けば、暗号資産市場の反発も持続しにくくなると考えられます。

2027年を見据える場合も、今回の下落が大きくないという印象だけで買い場と決めることはできません。まずは取引所の正常化、資金移動、雇用統計後の金利・株式の反応を確かめ、短期の反発と持続的な回復を区別する局面です。具体的なチャート上の判断材料は、以下のテクニカル分析ページでご確認ください。

 

テクニカル分析は別ページへ移行しました

さらに専門的なチャート分析をお届けするため、本記事でのテクニカル分析パートを切り離し、別ページにて掲載することといたしました。
最新のビットコイン(BTC)テクニカル分析や詳細な価格予測は、以下のリンクよりご確認いただけます。
ビットコインの今後は?直近のマーケットの見方と2026年以降の将来性・リスクをやさしく徹底解説

 

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 BTC / JPYのモメンタム 

モメンタムメーターは、それぞれ[30分足・4時間足・日足・週足]の4つの時間軸に対応しており、投資スタイルや分析目的に応じて柔軟に相場のモメンタムを確認することができます。

移動平均(MA)やRSI、MACDなど、代表的な複数のテクニカル指標を自動的に分析し、現在の相場に対して、いくつの指標が「売り」または「買い」のシグナルを出しているかを示しています。

30分足
[BTC / JPY]

4時間足
[BTC / JPY]

日足
[BTC / JPY]

週足
[BTC / JPY]

BTC積立企画

2023年6月から月毎に10万円分の暗号資産を実際に積み立てていき、そのポートフォリオを公開する企画です。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、日本の取引所でも取り扱われており、米ドルとペッグ(連動)するステーブルコインであるダイ(DAI)を対象としています。

これまでの暗号資産積み立ての状況 
Accumulation Status

[期間:2023.06.05 〜 2026.11.08]

ポートフォリオの現在の資産価値
 円

含み益(現在の資産価値 - 合計積立金額)
 円

利益率
%

積み立て回数
16 回

合計積立金額
1,600,000 円

ポートフォリオの構成

    ポートフォリオ

    銘柄 シンボル 対円レート 保有数量 日本円換算 構成比
    ビットコイン BTC [BTC/JPY]円 0.1523 BTC 円 %
    イーサリアム ETH [ETH/JPY]円 1.8884 ETH 円 %
    ダイ DAI [DAI/JPY]円 80 DAI 円 %
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    過去記事アーカイブ